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核軍縮への転換、広島サミット機に

2023年5月17日付公明新聞より転載

使用と威嚇防ぐ議論を
被爆の実相触れる機会も
山口代表、党推進委が首相に提言

 

19日に被爆地・広島で開幕する先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)に向け、公明党の山口那津男代表は16日夕、首相官邸で岸田文雄首相に対し、G7広島サミットを転機として世界が核軍縮・不拡散の潮流を取り戻すため、日本政府の強力な取り組みを求める5本柱の提言を手渡した。岸田首相は「いずれも重要なポイントだ。努力していきたい」と応じた。

山口代表らは、ウクライナ侵略を続けるロシアが核の威嚇を強めるなど核使用の危険性がかつてないほど高まっていると危機感を表明。唯一の戦争被爆国である日本が「核兵器のない世界」に向け、より一層、具体的な行動を起こすべきだと訴えた。

具体的には、核保有5カ国(米ロ英仏中)が昨年1月に発表した「核戦争に勝者はなく、決して戦ってはならない」とする共同声明と、昨年11月の20カ国・地域(G20)首脳宣言に明記された「核兵器の使用や威嚇は許されない」との内容を広島サミットでも確認するよう提起した。

同時に、ロシアによる新戦略兵器削減条約(新START)の履行と後継条約協議の再開、中国による透明性を持った軍部管理体制構築に向け、率直な対話を呼び掛けることも求めた。

さらに、各国の政治リーダーが平和記念資料館の見学や被爆者との対話を通じ、被爆の実相に触れられるよう最大限の努力をと要望。参加者の長崎訪問も可能となるような配慮を促したほか、核実験が行われたカザフスタンなど世界の被爆地との連携を強化し、核使用に伴う非人道性や環境破壊の影響の検証、知見の発信を提案した。

一方、核の使用や威嚇、拡散を防止するには、核兵器不拡散条約(NPT)の体制維持と強化が不可欠と指摘。非核保有国に核兵器の使用や威嚇をしない「消極的安全保障」に法的拘束力を持たせる重要性も訴えた。

今年11月に開かれる核兵器禁止条約の第2回締約国会合に向けては、日本としてオブザーバーで参加し、核保有国と非保有国の「橋渡し」の役割を果たすよう主張した。

申し入れには、党核廃絶推進委員会の平木大作事務局長(参院議員)、国重徹青年委員長(衆院議員)らが同席した。

 
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