活動報告

国会質疑

衆議院法務委員会 刑事訴訟法改正案(再審法)について対政府質疑

衆議院法務委員会において、刑事訴訟法の一部を改正する法律案(いわゆる再審法)について、4度目の対政府質疑を行いました。
審議もいよいよ大詰めです。

 


以下、質疑より一部抜粋します。

○國重委員
中道改革連合の國重徹です。
再審無罪となった袴田巌さん、そのお姉さんであるひで子さんは、昨日の参考人質疑で、人間として法律を改正していただきたいとおっしゃいました。この言葉を大臣はどう受け止めているでしょうか。

○平口国務大臣
お答えいたします。
私も、昨日の袴田ひで子さんに対する参考人質疑の様子については、国会中継の映像を聴取したところでございます。そこでは、長年にわたる大変な御経験を踏まえた事件への思いや、現行の再審制度に対する率直な御意見などが述べられたというふうに承知をしております。
私としては、人間として法律を改正してほしいなどの御意見を真摯に受け止め、いわゆる袴田事件のように、再審請求から再審無罪判決の確定までに長期間を要する事態が二度と起こることがないよう、再審制度の速やかな改正が肝要であるとの思いを強くした次第でございます。

○國重委員
生活の息遣い、社会の片隅で悲鳴を上げている人たちの思いを踏まえて、人間として血の通った法律に仕上げる使命と役割を担っているのは、我々政治家です
大臣、今日は、冤罪被害者やその御家族の思いに、そのことを思いをはせながら、是非、人間味のある、血の通った答弁をしていただきたい、そう思いますけれども、まず冒頭、よろしいでしょうか、一言。

○平口国務大臣
その御趣旨はよく分かっております。

○國重委員
その上で、私も昨日の参考人質疑を再度ちょっと夜に聞いて、基本的なところなので、別にテクニカルなところではないので、大臣に一問お伺いしたいと思います。
昨日の参考人質疑で、袴田事件を担当した元裁判官の村山弁護士はこうおっしゃいました。公費を使い、捜査機関が強制力を用いて集めた証拠によって被告人は有罪とされました、しかし、同じように収集された証拠の中に、被告人を無罪とする証拠が眠っているかもしれません、にもかかわらず、検察官がそれを提出しないために無実の者が救済されない、このようなことが許されていいんでしょうか、私は、このような事態はまさに正義に反する不条理です、無罪証拠があるかもしれないのに、それを再審請求人に見せない、利用させない、このようなことを許す法律を作ってはならない、このようにおっしゃっています。
平口法務大臣は、被告人を無罪とする証拠が眠っているために無実の者が救済されない、そのような事態は正義に反する不条理だとお考えでしょうか。

○平口国務大臣
それは御指摘のとおりだと思います。

○國重委員
その前提で今日はやり取りをさせていただきたいと思います。

今日、私が求めること、若干時間を使ってここで申し上げます。もうシンプルな話であります。大臣、よく聞いていただきたいと思うんですけれども。
これまでいろいろ議論したんですけれども、整理し切れていないところがありますので、ここで整理をさせていただきたいと思います。

証拠の一覧表、あるいは送致書類等目録を弁護人が確認できるように政府案を修正すべきだ、私が求めているのはこれです。
 再審請求審において、弁護人側、裁判所が証拠提出命令やその請求をするために、また、証拠の提出漏れを一定程度防ぐためには、まず、検察官の手元にどのような証拠があるのか、その存在や輪郭を知る手がかりが必要です。その手がかりが証拠の一覧表です。これは、証拠書類であれば、標目、作成の年月日、供述者又は作成者の氏名、証拠物であれば、品名、数量などが記載されている、証拠の存在や輪郭を示すリストです。

そして、警察から検察官に送致された証拠については、これまでのやり取りでも明らかになっているとおり、検察官の手元に送致書類等目録があります。これは、証拠の一覧表とほぼ同内容です。仮に、政府が、再審請求審は職権主義だ、裁判所が主体だという理由で弁護人にこの証拠の一覧表などを直接交付することに慎重な態度を崩さないのであれば、譲歩して、裁判所が必要と判断したときに、裁判所に提出させた上で、弁護人が裁判所で閲覧、謄写できる仕組みでもいいと私は思っております。

要は、証拠の中身を全て開示しろと言っているわけではありません。袴田ひで子さんは、いい証拠も悪い証拠も全部明らかにすべきだという趣旨のことをおっしゃっていますし、昨日の村山参考人も、本来はそうすべきだ、そのようにおっしゃっていますけれども、私は証拠の中身を全て開示しろと言っているわけじゃありません。まずは、証拠の存在や輪郭を示す基礎資料を確認できるようにすべきだということであります。国家による最大の人権侵害である冤罪を救済するために、これは当たり前のことじゃないでしょうか。

審議も大詰めで、これは大事な局面ですので、これまでの大臣の答弁で混乱が見られる、整理がし切れていない二つの一覧表、すなわち、証拠の一覧表と標目の一覧表について、議論が混線しないように、ここで整理をさせていただきます。

一つ目は、政府案で導入されている標目の一覧表。これから、これを証拠の一覧表と言わないで、標目の一覧表ときちっと言っていただきたいんですが、これは裁判所が見るためのリストです。証拠の表題、作成の年月日、供述者の氏名等に加えて、供述調書であれば供述事項、つまり、内容の要点まで記載され得る、情報量の多いリストです。ただし、この標目の一覧表は、裁判所だけが見るものであって、弁護人は閲覧も謄写もできません。

二つ目は、私が求めている証拠の一覧表です。これは、先ほど申し上げたとおり、証拠の中身の詳細は全くなくて、証拠の存在や輪郭を示すリストで、弁護人に直接交付されるものです。

簡単に言えば、政府案の標目の一覧表は、情報量は多いけれども裁判所止まり、私が求めている証拠の一覧表や送致書類等目録は、情報量は非常に限定的ですけれども、弁護人が証拠の存在を把握して請求していく端緒となり得るための基礎資料です。

通常審では、平成二十八年以降、刑事訴訟法三百十六条の十四第二項で、この証拠の一覧表を弁護人に交付する制度が認められ、実務で定着をしています。つまり、平成二十八年以降に有罪、無罪が争われた事件であれば、ほぼ全ての事件で証拠の一覧表は弁護人に交付されており、再審請求審においても、事実上、弁護人はそれを活用することができます。

であれば、それ以前の事件についても、冤罪被害の救済という大目的からして、再審請求審でも証拠の一覧表等を弁護人が確認できるようにすべきじゃないのか。本法案の質疑において、今、そうだと声を上げていただいた稲田議員を始め与党議員の方々からも、この証拠の一覧表を弁護人に確認させるようにすべきだという声が上がっております。

袴田ひで子さんの言葉。人間として法律を改正していただきたい、皆様にお任せしておりますので、期待しています、もう助けていただくのは国会議員の皆様しかございませんと。この切実な魂の叫びを受けて、与野党を超えた立法府の矜持で、政治決断でこの修正を私は何としても成し遂げていきたい、心からそう願っております。

それでは、具体的な質問に入ります。

(以下略)


※詳しくは 衆議院インターネット審議中継 をご覧ください。
2026年6月10日(水)法務委員会
14時01分から35分間、登壇いたします。

 
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