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衆・経産委 オゾン層保護法改正案について質疑

衆議院 経済産業委員会でオゾン層保護法改正案について質疑を行いました。

温暖化影響の軽減へ技術開発後押し/国重氏
 
衆院経済産業委員会は6日、オゾン層を破壊する効果がないものの、
温暖化への影響が大きい「代替フロン」の規制を強化する
オゾン層保護法改正案を全会一致で可決した。

採決前の質疑で、公明党の国重徹氏は代替フロンの代わりとして、
温暖化への影響が小さい「グリーン冷媒」の活用促進に向けて、
「技術開発を早期に進めることが必要不可欠だ」と訴えた。

世耕弘成経産相は、グリーン冷媒の燃焼性リスクに関する研究を進め、
技術開発に取り組むと答えた。


以下、議事録全文です。
 

○國重委員 おはようございます。公明党の國重徹でございます。

 本日は、いわゆるオゾン層保護法の一部改正案について質疑をさせていただきます。

 成層圏にあるオゾン層が破壊されると、地上に届く紫外線が増加をする。そうなると、皮膚がんや白内障といった病気の発症、免疫機能の低下など、人の健康に影響を与えるほか、生態系にも悪影響を及ぼすと考えられております。

 オゾン層破壊物質の段階的な削減を義務づける国際的な枠組みとして、一九八七年にモントリオール議定書が採択され、これを担保するため、翌一九八八年にいわゆるオゾン層保護法が制定をされました。

 法律が制定をされてから三十年が経過をいたしましたが、この間、世界的に実施をされてきた取組によってオゾン層破壊物質の大気中の濃度はどのように変化をしてきたのか。世界的に実施されてきた取組の成果について、その評価を含めて伺います。

 あわせて、人為起源物質によるオゾン層破壊が最も顕著にあらわれ、世界的なオゾン層破壊の指標となっている南極のオゾンホールは、世界全体の取組が開始されてからどのようにその面積が推移してきたのか、今後の見通しを含めて伺います。

○森下政府参考人 お答え申し上げます。

 オゾン層破壊物質のうち、クロロフルオロカーボン、CFCにつきましては、モントリオール議定書の規制によりまして、先進国では一九九五年末までに、途上国では二〇〇九年末までに生産と消費が全廃されたことから、大気中濃度は既にピークを越えており、今後緩やかに減少していくと予測されてございます。

 それから、オゾン層破壊物質のうち、ハイドロクロロフルオロカーボン、HCFCにつきましては、先進国では二〇一九年末までに、途上国では二〇二九年末までに生産と消費が原則全廃されることとなっていますので、大気中濃度は今後ピークに達しまして、その後減少すると予測されてございます。

 このように、モントリオール議定書に基づく国際的取組によりオゾン層破壊物質の環境中への放出が規制されたことは、オゾン層保護の観点から極めて意義があったというふうに考えてございます。

 また、御質問のございました南極のオゾンホールの面積につきましては、一九八〇年代から一九九〇年代半ばにかけて急激に拡大をいたしました。一九九〇年代後半以降では、長期的な拡大傾向は見られなくなりましたが、その規模は依然として大きい状態が続いております。

 今後、南極域のオゾン層が人為起源のオゾン層破壊物質による大規模な破壊が起こる前の一九六〇年レベルまで回復をする時期は、二十一世紀末になるというふうに予測されてございます。

○國重委員 オゾン層保護という世界規模の課題について世界じゅうが一致して行動することで、徐々に効果が出ている、また、今後さらなる効果が予測されるということでありました。

 今回のこの代替フロン対策についても、より多くの国が早期に締結をすることが重要であります。

 今回のキガリ改正は、二〇一六年十月に採択をされまして、二〇一九年一月からの規制開始に向け、これまでに、イギリス、ドイツ、カナダ、フランス、オーストラリアなど三十七カ国が締結済みと聞いております。

 それでは、オゾン層破壊のメカニズムを最初に発見した国で、キガリ改正の交渉の取りまとめの過程においても大きな役割を果たしたアメリカ、途上国と先進国とが対立する中、オバマ政権下の当時のケリー国務長官が会合に参加をして、議論を主導し、七年にわたり続いた改正論議を合意に導きましたこのアメリカや、今や世界最大のフロン生産国となった中国の締結に向けた動きはどうなのか、お伺いいたします。

○塚田政府参考人 今委員より御指摘のありましたアメリカでございますけれども、アメリカはこの改正の採択に向けて非常に重要な役割を果たしたということは、御指摘のとおりでございます。

 アメリカの本議定書改正の国内における締結に向けたスケジュールにつきましては、いまだ明らかになっていないところでございますけれども、現在、関係省庁、すなわち国務省、環境保護庁、こういったところにおいて、締結について真剣な検討がなされているという段階にあるというふうに承知しております。

 また、中国につきましても、具体的なスケジュールにつきましては明らかにされておりませんが、本議定書の改正の締結に向けて国内で積極的に取り組んでいるところというふうに承知しております。

 いずれにしましても、我が国としては、引き続き両国の動向を注視しながら、この議定書の改正を早期に締結することを通じ、改正された議定書の効果的な実施に向けた機運の醸成を図っていく考えでございます。

○國重委員 次の質問に移ります。

 グリーン冷媒のうち、特に弗素系冷媒については、人工物であることから、人体や環境への影響について十分な評価が必要である、こういう主張もある一方、アンモニアやCO2、炭化水素などの自然冷媒こそ推進すべきだというような主張もございます。

 ただ、自然冷媒の中でも、例えば、アンモニアは人体への毒性があります。炭化水素は強い燃焼性があることで知られております。このように、自然冷媒であっても、人体や環境への影響について十分な評価が必要なものも多く存在します。

 こうした中で、弗素系冷媒についてのみ殊さらに人体や環境への影響を懸念する考え方は、科学的根拠に欠けるようにも若干感じます。自然冷媒であろうが、人工物である弗素系冷媒であろうが、必要な評価を行って、事業者による適切な利用がなされるよう努めていくことが重要と考えますが、これに関する見解をお伺いいたします。

○多田政府参考人 お答え申し上げます。

 自然冷媒の中にも、御指摘のとおり、毒性を有するアンモニアでございますとか、あるいは燃焼性を有する炭化水素、イソブタンなど、冷媒として実用化する上で、人体や環境への影響について十分な評価が必要なものも多く存在するというのは、私どもも同じ認識でございます。

 したがいまして、人工物である弗素冷媒が一律に自然冷媒よりも人体や環境への影響の度合いが大きいという指摘は必ずしも適切ではないだろうと思っております。

 大事なことは、自然冷媒あるいは弗素冷媒のいずれを使用するに当たりましても、人体や環境への影響について必要な評価を行うということが大事なことであると思っておりまして、その必要な評価を行った上で、適切な利用がなされていくよう努めていくことが重要ではないかと考えております。

○國重委員 続いて、国内対策の進め方についてお伺いいたします。

 日本がキガリ改正を締結すれば、先進国である我が国は、国全体の代替フロンの生産量、消費量について、規制開始年である二〇一九年から基準値比で一〇%、さらに、二〇二四年からは四〇%、二〇二九年からは七〇%の削減、最終的に、二〇三六年以降八五%の削減が求められることになります。

 とりわけ削減義務が厳しくなる二〇二九年以降の義務を達成していくためには、グリーン冷媒とそれを活用する機器の技術開発を可能な限り早期に進めることが不可欠になってまいります。そうした中で、世界に先駆けてキガリ改正の削減義務に対応できる技術を確立することができれば、日本の技術で海外の代替フロン削減に貢献できるとともに、日本の冷凍空調産業の国際的な競争優位の確保にもつながります。

 技術開発の現状と課題、そして、今後の開発促進に向けた経済産業省の姿勢、意気込みについてお伺いいたします。

○世耕国務大臣 まず、技術開発の現状に関して申しますと、このグリーン冷媒は、代替フロンに比べまして、一般的に、燃焼性があるとか、あと、適切な温度で気化とか液化をしないといった物性面の課題があるわけであります。

 このために、冷媒量が少なくて、冷房用途だけに使うカーエアコンなどの分野ではグリーン冷媒への転換のめどは立っているんですけれども、一方で、冷媒量が非常に大きくて、そして暖房の用途にも使われる、冷暖房で使うことになる家庭用ですとか業務用のエアコンでは転換のめどが立っていないというのが現状であります。

 キガリ改正によって二〇二九年以降の厳しい削減義務の達成ということは、日本にとってこれは大きな挑戦になりますけれども、一方で、ほかの国にも厳しい削減義務が課される中で、日本が世界の新たな市場を獲得するチャンスだというふうに思っておりまして、グリーン冷媒の開発に産学官が一体となって取り組みたいと思っております。

 特に、グリーン冷媒は燃焼性を有するものが多くて、漏えいした場合の着火リスクを考慮する必要があるわけですが、その評価手法がまだ確立をしていません。

 このため、まず、経産省では、平成三十年度から、燃焼性に関するリスク評価手法を世界に先駆けて確立するための産学官プロジェクトをスタートさせています。これによって、日本企業の技術開発を加速して国際競争力を強化していきたいと思いますし、開発した成果は、国際標準化をしていくことによって、日本のすぐれた技術を海外に展開してまいりたいと考えております。

○國重委員 ぜひよろしくお願いいたします。

 続きまして、グリーン冷媒機器の導入の加速についてお伺いいたします。

 グリーン冷媒機器の技術が既に開発されている分野におきましても、現状では、導入に係るコストが高いなど、本格的な普及には課題がある分野も存在をいたします。

 二〇二九年以降の削減義務を達成していく上で、こうした技術の普及は待ったなしの課題であります。環境省では導入支援事業を実施しているということでありますが、グリーン冷媒機器と従来のフロン冷媒機の初期導入コストの差は現状どの程度なのか、また、そうしたコスト面の課題がある中で、さらなる導入を加速していく方策についてお伺いいたします。

○森下政府参考人 お答え申し上げます。

 グリーン冷媒を用いました機器のうち、冷凍冷蔵倉庫などの分野につきましては、二酸化炭素などの自然界に存在する物質を冷媒として用います自然冷媒機器の技術が開発をされておりますけれども、フロン冷媒を用いた機器に比べて御指摘のように導入費用が高いということが課題となっております。

 そうした状況を受けまして、環境省では、平成二十六年度より、関係省庁と連携をいたしまして、省エネ型の自然冷媒機器の普及を図るための補助事業を進めてまいりました。その成果もあり、例えば大型の冷凍冷蔵倉庫では、平成二十五年度末には約二倍を超えていた価格差が、平成二十九年度末は約一・七倍程度まで低減をしている状況にございます。

 一方で、依然として価格差がございますので、補助事業によりまして、自然冷媒機器を普及させ、そして低価格化を図ることで、今後ともさらなる導入の推進を図ってまいりたいというふうに考えてございます。

○國重委員 よろしくお願いいたします。

 最後の質問になります。

 オゾン層保護法は、フロンの製造・輸入量を段階的に削減をする、いわゆる蛇口の規制になります。一方で、フロンによるオゾン層破壊、地球温暖化を防止するためには、市中に出荷されたフロン冷媒の大気放出を抑制することもまた重要な課題であります。

 こうした観点から、日本独自の対策として、フロン排出抑制法が制定され、フロン冷媒機器を廃棄する際に、機器ユーザーに対してフロン冷媒の回収を義務づけております。

 フロン排出抑制法に基づく機器廃棄時の冷媒回収率については、地球温暖化対策法に基づく地球温暖化対策計画において、二〇二〇年に五割とすることを目標としておりますが、現状では二〇一六年で三九%にとどまっております。この冷媒回収率を向上させていくための今後の対策について答弁を求めます。

○森下政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のございましたように、フロン排出抑制法に基づく廃棄時の冷媒回収率でございますけれども、一定の向上が見られますものの、十年以上にわたりまして三割台で低迷をしておりまして、平成二十八年度におきましては、お話のありましたとおり、約三九%というふうになっております。地球温暖化対策計画で定めます二〇二〇年度五〇%、二〇三〇年度七〇%の目標達成に向けまして、さらなる対策の強化が必要と考えているということでございます。

 このため、現在、中央環境審議会と産業構造審議会の合同会議において進めているフロン類対策のフォローアップの中で、フロン類の廃棄時回収率低迷の要因とそれから対策についての調査、分析を進めているところです。

 具体的には、機器の廃棄やフロン類の回収の実態を把握するための調査を、都道府県、フロン類充填回収業者等の協力を得まして、鋭意進めているところでございまして、その結果も踏まえて、経産省様ほか関係省庁と協力して必要な措置を講じて、フロン類のさらなる排出抑制に努めてまいりたいというふうに考えてございます。

○國重委員 以上で終わります。ありがとうございました。



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