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衆・法務委 民法改正案の対政府質疑

衆議院法務委員会で、
成年年齢の引下げや女性の婚姻開始年齢の引上げを含む民法改正案が審議入りし、
政府に対して質問を行いました。

以下は議事録全文です。

○國重委員

 おはようございます。公明党の國重徹でございます。

 本日は、百四十年ぶりの成年年齢の引下げ等に関する民法の一部改正案についての質疑をさせていただきます。

 きょう、私に与えられた時間、十五分という非常に限られた時間でありますので、先日幅広く質問させていただきました本会議での質問、答弁を踏まえて、きょうは消費者教育に絞って質問をさせていただきたいと思います。

 成年年齢が引き下がるということは、未成年者取消権を十八歳、十九歳の若年者が失うということと同義でありまして、それらの若年者が悪徳商法のターゲットとされる危険性が高まるということでもあります。

 林文科大臣は、先日、成年年齢の引下げに向けて、若年者への実践的な消費者教育を一層充実させていくことが重要、その充実に向けて取組を加速させていく、そのような旨答弁されました。これまでも消費者教育はやってきたけれども、その効果として十分ではなかった点もあったかと思います。

 実際に、本年三月十四日の読売新聞を見ますと、四月から大学生になる十八歳の声として、ローン契約に親の同意が不要になるのは便利な面もあるが、知識がなくて不安も大きい、メリットやデメリットを学校でしっかりと学べるようにしてほしい、利息などお金に関する知識がないので、トラブルにならないか怖い、こういった声が上がっておりました。

 そこで、今回の法改正をチャンスと捉えて、より実効性ある取組を進めていくことが大切になってくると思います。しかし、その一方で、現場の教員は多忙をきわめておりまして、働き方改革の要請も強いという実態がございます。この実情に十分配慮しないと現実的な取組にはならないと思います。

 この点、教育現場では、主権者教育を始め、例えばオリパラ教育とか○○教育、こういったものをテーマにした授業が多くなっている。例えば、ある学校でも、百以上の○○教育というのがあるということで、教員の負担が重いという指摘もありますけれども、現場の実態はどうなのか、お伺いいたします。

○下間政府参考人

 お答え申し上げます。

 消費者教育のほか、環境教育でございますとか主権者教育など、現代的な諸課題に対応して求められる資質、能力については、教科横断的な視点に立って育成していくことが重要でございます。例えば、環境教育であれば、理科の自然環境の保全に関する学習や、家庭科の資源や環境に配慮した生活に関する学習など、関連する複数の教科の中にその教育内容が位置づけられております。

 文部科学省では、各学校においてこうした教育などに取り組む際の参考となりますように、それぞれの教育に関する内容がどの教科、どの学年に位置づけられているかを整理した一覧表を作成するなどによりまして、各学校の取組の支援に努めてございます。このほか、関連する省庁や団体におきまして、各学校で実際の授業を展開する際に効果的な副教材や教師用指導資料の作成、配付などを通じた支援に取り組んでいるものと承知してございます。

 文部科学省といたしましては、関係省庁と必要な連携を図りながら、今後とも教師の負担軽減に配慮しつつ、児童生徒にこれからの時代に必要な資質、能力が着実に育成されるよう努めてまいりたいと存じます。

 以上でございます。

○國重委員

 今御説明いただきました。

 ただ、この○○教育というのがふえることについて辟易としている教員がいることも現実の事実でございます。その中で、新たにまた消費者教育を加速させていくということはそう簡単なことではないというふうに思います。

 ○○教育というのがあまたある中で、成年年齢引下げにしっかりと対応できるような消費者教育を加速していくためには、校長等の管理職がその重要性を認識、理解して、現場で消費者教育に携わる教員にその重要性を理解させられるように、浸透させていくように促していくことが必要になってくると思います。これは、私も実際の教育現場の校長等から聞いた声であります。これに関する見解、また今後の取組について伺います。

○神山政府参考人

 お答え申し上げます。

 御指摘をいただきましたとおり、学校における消費者教育の充実、加速のためには、校長を始めとした管理職等に消費者教育の意義や重要性について御理解いただくことが重要と考えてございます。

 文部科学省では、成年年齢引下げの議論を踏まえ、本年二月に、消費者庁等の関係省庁で連携した、二〇二〇年までの三年間を集中強化期間といたします若年者への消費者教育に関するアクションプログラムを決定したところでございます。また、三月に変更を閣議決定いたしました消費者教育の推進に関する基本的な方針におきましても、若年者への消費者教育が当面の重要課題の一つとされているところです。

 これらについては、消費者庁との連名による通知によりまして、全国の地方公共団体や教育委員会、大学等に周知をいたしますとともに、若年者への実践的な消費者教育の推進を依頼しているところでございます。

 また、全国の教育委員会関係者や校長等が集まる会議など、あらゆる機会を通じまして、消費者教育の重要性について周知を行っているところでございます。

 今後とも、消費者庁を初めとする関係省庁と緊密に連携を図りながら、消費者教育の一層の充実に努めてまいります。

○國重委員

 ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 これまでも学習指導要領の中などで消費者教育をやってきたことは、これは事実だと思います。ただ、その一方で、先ほど述べたように、○○教育とか、一つ一つの大切さをわかっていたとしても、それがどんどんふえることで、構えてしまって、負担感を抱いている教員がいることもまた事実であります。

 要は、時代や社会の要請でやらなければならないことと負担とのバランスをどうとっていくのか、バランスをとるためにどうバックアップしていけるか、ここがポイントになってくるかと思います。そのために、現場の声にぜひこれまで以上に真摯に耳を傾けていただきたいと思います。

 この点、全国高等学校長協会は平成二十八年九月の意見書で、主権者教育の効果はいまだ不十分であり、このような状況で成年年齢を引き下げた場合、主権者教育も消費者教育もともに中途半端に陥る可能性がある、主権者教育が定着するまで民法の成年年齢の引下げは先送りしてほしい、こういった旨の意見が述べられております。

 このような意見がある中で、どのようにして消費者教育を加速して、その効果を浸透させていくのか、お伺いいたします。

○神山政府参考人

 お答えいたします。

 文部科学省では、先ほど申し上げましたアクションプログラム等を受けまして、全国の高等学校等での消費者教育を推進することとしております。このアクションプログラムにおきましては、まず第一に、平成十六年度の消費者基本法の制定等を受けて、消費者教育に関する記述を充実しております現行の学習指導要領の趣旨の徹底を図ることとしており、教育現場において、学習指導要領に基づく公民科や家庭科の教育がしっかりと実施されるように努めてまいります。

 加えまして、消費者庁作成の高校生向け消費者教育教材「社会への扉」の活用を促進すること、消費者教育コーディネーターも活用し、実務経験者の外部講師としての活用を推進すること、また、教員養成、教員研修等における消費者教育の充実を図ることとしており、教材や人材面におきまして教育現場の取組を支援していきたいと考えております。

 こうした取組を三年間の集中期間の中で着実に実施することによりまして、学校における消費者教育が充実、加速するよう努めてまいります。

○國重委員

 現実的な取組となるように、今、教材とか人材面で教育現場での取組を支援していくとありましたけれども、しっかりとやっていただきたいと思います。

 今、答弁にありました若年者への消費者教育の推進に関するアクションプログラムでは、高校生向け消費者教材である「社会への扉」、この活用を促すこととしております。これについては私も読ませていただきましたけれども、高校生のことを考えた教材となっていて、比較的わかりやすい教材となっていまして、一定の評価をいたしております。

 もっとも、個々の教員が多忙で、新たな教材研究の時間が十分にとれないことを考えると、この「社会への扉」を活用するための教員用の資料を提供したり、また、どの教科、どの単元、どういったタイミングでこの教材を活用するのが効果的なのか、どこに焦点を当てて授業をすればいいのか、モデル例を示す必要があると思いますが、これについての見解を伺います。

○井内政府参考人

 お答え申し上げます。

 「社会への扉」につきましては、教師用解説書も作成しております。「社会への扉」を効果的に活用していただけるよう、生徒用教材の内容の詳細な解説や効果的な活用方法、授業で活用できるワークシートの例を掲載しているところでございます。

 知識を得るのみでなく、日常生活の中でそれを実践することができる重要な能力を育み、みずから考え、みずから行動する自立した消費者を育成するためには、学校の教職員による適切な指導が必要と考えております。このような情報提供を通じて、学校における消費者教育の充実を支援してまいりたいと考えております。

○國重委員

 次の質問に行きます。

 若年者への消費者教育の推進に関するアクションプログラムでは、実務経験者の外部講師としての活用を推進することも挙げられております。

 消費者教育を行うといっても、その内容の全てを子供たちが全部記憶する、記憶に残すというのは困難であります。子供たちの記憶の中に、消費者教育について、そのポイントに何らかの、こういうことがあったなという記憶を、ひっかかりを残すということが大事になると思います。

 そういった意味で、外部講師の活用は、いつもと違った授業の形式また内容となって、外部講師ならではの子供たちへのインパクトがあると思いますので、こういった面ではいいかと思います。

 また、私も実際に、弁護士をしているときに何度か、出張授業ということで外部講師として、消費者教育に限りませんけれども、行かせていただいたことがありました。

 これは教員の負担軽減にもつながり得ると思いますけれども、その一方で、これは消費者教育に限ったことではありませんけれども、現場の教員から、外部講師を使うとかえって時間がかかる、事前の仕込み、打合せ、こういったものでかえって忙しくなる、このような声も聞いております。

 外部講師の活用と教員の負担軽減との関係をどのように捉えているのか、お伺いいたします。

○下間政府参考人

 お答え申し上げます。

 複雑で予測困難な社会においてさまざまな課題に対応できる資質、能力を子供たちに育むことが求められる中で、新学習指導要領における社会に開かれた教育課程の趣旨も踏まえまして、授業において外部講師を活用して、外部の人材の経験や知識を生かして学校における教育活動の質を向上していくことは、大きな意義を持つものでございます。

 しかしながら、外部講師の活用による効果を十分に発揮するためには、事前の打合せを適切に行うなど、学校と連携した準備が必要でございます。その際、教師の負担が過重にならないようにするためにも、学校と外部人材をつなぐコーディネーターの育成、配置など、国や教育委員会等において外部講師の活用のための支援の取組を行うことは重要というふうに認識してございます。

○國重委員

 今御答弁ありましたとおり、しっかりと教員の負担にも配慮した取組を進めていくことが重要であって、このことは、消費者教育の外部講師の活用の推進に当たっても同じであります。

 では、消費者教育の外部講師の活用の推進に当たって国としてどのようにバックアップをしていくのか、お伺いいたします。

○井内政府参考人

 お答え申し上げます。

 消費者庁としましては、若年者への消費者教育の推進に関するアクションプログラムに掲げているとおり、全ての都道府県の消費者教育コーディネーターの配置に向けた支援に取り組んでまいります。

 具体的に申しますと、平成三十年度予算に計上されている地方消費者行政強化交付金では、若年者への消費者教育の推進に関する事業メニューといたしまして、消費者教育コーディネーターを明記しているところでございます。

 今年度からは、地方公共団体における消費者教育コーディネーターの配置が円滑に進むよう、実態把握を進めるとともに、地方消費者行政強化交付金を活用して積極的に支援してまいります。

○國重委員

 ぜひよろしくお願いします。

 今般の成年年齢引下げ等に関する民法の改正案、これが今後審議をしていって成立した場合に、これによって若年者が被害に遭ったり、またその被害が拡大してしまうようなことがあってはいけない。それを防ぐための消費者教育の充実は必須であって、成年年齢引下げの大前提であるというふうに思います。

 ただ、私は、この消費者教育の役割というのは、単にだまされなくするためのものだけではないというふうに捉えております。みずからの消費行動が社会やさらには将来世代にどのように影響を与えていくのか、自分で考え、自分で判断できるようになっていく。そのことが、社会を構成する一員であるとの自覚を促し、主体的な考えを持った人間への成長、大人としての自覚を高めていくことにもつながるというふうに思います。

 そういった意味で、消費者教育は、まさに自分で考え、自分で判断するというアクティブラーニングに最適な題材であるというふうに思います。

 私はかつてノルウェーの方に行きまして、ノルウェーは消費者教育の世界の最先端を行っている国でありまして、その取組をつぶさに見てまいりました。しっかりと日本も消費者市民社会に向けての取組を加速していっていただきたいと思います。

 今般の法改正によりまして、より一層消費者教育が充実し、今後、日本を支える若者の皆さんの多角的で主体的な思考を養うための一助となることを期待しまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。



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