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法務委 最高裁裁判官の国民審査について議論

衆議院法務委員会で、在外邦人が最高裁判所裁判官の国民審査に参加できないことに言及し、
具体的な方法を提案しながら、権利確保にむけた議論を深めるよう総務省へ求めました。

以下、議事録全文です。

○國重委員 おはようございます。公明党の國重徹でございます。

 本日は、裁判官の報酬等に関する改正案等についての質疑でございますけれども、裁判官に関連して、私は、最高裁判所裁判官の国民審査についてお伺いしたいと思います。

 まず、憲法七十九条で定められた国民審査の意義について、総務省に伺います。

○大泉政府参考人 お答え申し上げます。

 最高裁判所裁判官の国民審査につきましては、憲法七十九条に規定されております。「最高裁判所の裁判官の任命は、その任命後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際国民の審査に付し、その後十年を経過した後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際更に審査に付し、その後も同様とする。」と規定されておりまして、最高裁判所の裁判官の国民審査は、最高裁判所の裁判官がその職責にふさわしい者であるか否かを国民が審査する解職の制度とされておりまして、国民主権の観点から重要な意義を持つものと考えております。

○國重委員 今、国民主権というキーワードも出していただきましたけれども、国民審査は、最高裁判所に対する民主的コントロールの唯一の手段で、国民主権の観点から極めて重要な権利であるというような御答弁をいただきました。

 ただ、こういった憲法上の極めて重要な権利であるにもかかわらず、これを行使できない人たちがいます。

 さきの衆院選、十月二十二日にございました。私の友人がアメリカから私に一票を投じてくれました。ただ、その友人は、国民審査に関しては権利を行使することができませんでした。これはなぜかといいますと、国政選挙については在外選挙制度があるけれども、国民審査では在外審査制度がないという理由によるものです。

 そこで、伺います。なぜ国民審査については在外審査制度が認められないのか、お伺いします。

○大泉政府参考人 お答え申し上げます。

 現行の国民審査制度におきましては、裁判官の氏名があらかじめ印刷された投票用紙にバツの記号を記載する記号式投票という制度を採用しております。

 これを前提にしますと、従来、国民審査の投票用紙の調製、その記号式の印刷をする調製は公示日以後に行われる仕組みとなっておりましたが、平成二十八年の法改正によりまして、あらかじめ審査に付される見込みの裁判官を中央選挙管理会が通知し、それに基づき都道府県の選挙管理委員会が印刷するという仕組みになりました。それでも、投票用紙の調製は、国民審査の実施が確定します衆議院解散の日から始めるほかはございません。在外公館への投票用紙の送付に要する時間、あるいは郵便等投票における投票用紙の発送、送付に要する期間などを考えますと技術的に困難な面がありまして、制度化することは難しいというふうに考えておるところでございます。

○國重委員 今、調製という言葉、要は印刷ということだと思いますけれども、それに時間がかかるからとございました。

 ただ、これは、今言われた平成二十八年の改正によって解散のときからできる。となると、大体、告示までにはほぼその印刷は完成しているということになりますので、以前よりは大分スピードアップされてできるようになっていますので、私は、これも一つ検討できるのではないかなというふうに思いますけれども、それはおいておいて、では別の方法ができないのかということでお伺いします。

 先ほどの答弁では、今、国民審査では記号式投票になっていて、裁判官の氏名を投票用紙に事前に明記するために調製、印刷に時間がかかること、これと、在外公館との郵便のやりとりを考えると、在外邦人に国民審査の権利の行使の機会を確保することが難しいんじゃないか、時間がほとんどないんじゃないか、このような旨の答弁だったと思います。

 それでは、日本国内で国民審査の投票用紙の調製、印刷の作業をするのではなくて、在外公館とかその近くの業者が海外で国民審査の投票用紙を調製すればいいんじゃないかと思いますけれども、これはどうでしょうか。

○大泉政府参考人 お答え申し上げます。

 投票用紙につきましては、一人一票の原則に反した不正な投票を防止し、選挙の公正を確保するというような趣旨から、その管理につきましては、不正使用、紛失等の事故が生じることのないよう厳格な管理が必要とされております。

 在外投票に用いる投票用紙について申しますと、総務省において調製しておりますが、この投票用紙につきまして、外務省及び在外公館への交付に当たりまして請求書あるいは受領書というものをきちっと提出していただいておりますとともに、選挙の執行後には、その残余の数量を記載した調書などを受領しているというようなことでございまして、厳格な取り扱いがされているところでございます。

 また、最高裁判所裁判官国民審査法の別記様式という投票用紙の様式がありますが、この備考には、投票用紙について、投票の秘密保持の観点から、外部からは文字を透視することができない程度のかなり良質の用紙を用いなければならないというようなことが決められております。

 これらを見ますと、仮に在外邦人に対する国民審査を創設するという場合にありましても、その投票用紙の調製あるいは管理主体につきましては、国民審査の公正の確保の観点を十分に踏まえて検討していかなきゃいけないんじゃないかと考えております。

○國重委員 はい、わかりました。

 ただ、国民審査創設時とは比べ物にならないぐらい技術が進歩していますので、さらなる検討をよろしくお願いします。

 時間が限られた中で、結構、十問用意していますので、ちょっと私も巻いていきます。答弁も巻いていただきますよう、よろしくお願いします。

 では次に、在外邦人の国民審査について例外的に、罷免したい裁判官の氏名を記載する記名式投票を在外邦人の国民審査については認めてもいいのではないかという観点でお伺いします。

 国内の国民審査について、罷免したい裁判官をバツとする記号式投票を採用しておりますけれども、これには例外もございます。点字投票は記名式投票になっています。点字投票について、記名式投票にした理由を伺います。

○大泉政府参考人 御指摘のとおり、最高裁判所国民審査の点字による審査の投票につきまして、自書式というか、点字で打つような方式をとっております。

 これは、選挙という短期間の中に、点字により記号式投票の投票用紙を調製することが難しいのではないかと考えられること、それから、記号式投票の、罷免をする裁判官の欄に点字で氏名が打たれた場合に、その意思を表示すべき箇所に選挙人が点字により正確に記入することができるか。点字には基本的にはマルやバツという記号というものがないというふうに伺っておりますが、そういう中ではなかなか難しいのではないかというような理由によるものでございます。

○國重委員 今の点字投票で記名式投票が認められている理由の一つとして、投票用紙の調製に時間がかかるというものもございました。これは、先ほどの在外邦人の国民審査制度が認められていない理由と共通しております。

 とすれば、冒頭に答弁いただいた国民審査の重要性、国民主権のあらわれの権利であるということからすれば、その権利行使の機会を確保するために、在外邦人にも例外的に記名式投票を認めてもいいのではないか。これはシンプルで導入可能な方法のように思えますけれども、いかがでしょうか。

○大泉政府参考人 お答え申し上げます。

 国民審査におきましては、有権者に審査対象の裁判官全員の氏名を知らせる必要がある、この辺、氏名を宣伝して投票を得る選挙とは異なるというような考え方があると思います。また、なるべく簡易な方法で投票できるようにすべきことから、審査に付される裁判官の氏名を記号式としているところでございます。

 在外邦人の国民審査として自書式投票による投票制度を創設することにつきましては、そのような、現在の国民審査において記号式投票が採用されているというような趣旨、理由、あるいは管理、執行の面から見ましても、国民審査の開票に当たって、自書式になりますと、さらなる疑問票の増加などが懸念されるなどのことも考えながら進めていかなきゃいけないということで、慎重な検討が必要ではないかと考えております。

○國重委員 慎重な検討はわかるんですけれども、やはりこれは、単に法律で決めた権利ではなくて憲法上の権利なんですね。国民主権のあらわれ、憲法十五条の公務員の選定、罷免権の延長にある権利、国民がみずから裁判所にかかわれる、民主的コントロールができる唯一の手段ですので、これはしっかり検討していただきたいと思います。

 続きまして、在外公館等での印刷や記名式投票以外に考えられるものとして、郵便等投票という方法がございます。そこで、在外邦人の国民審査について、郵便等投票を認めてもよいのではないかという観点でお伺いします。

 郵便等投票については、国内の国政選挙や国民審査で限定的、例外的に認められております。これを認めた理由は何ですか。

○大泉政府参考人 国内における郵便投票でございます。

 郵便投票による不在者投票、国内につきましては、身体に重度の障害があり投票所に行くことができない一定の選挙人の投票につきまして、選挙権の行使を確保するために設けられていると承知しております。

○國重委員 この郵便投票は、誰かが常時立ち会いするわけではなくて、投票人以外の第三者が投票に干渉する余地を完全に排除することはできない制度でございます。選挙の公正という点では全く問題なしとは言えないものだと私は思っておりますけれども、ただ、しかし、公正性を完全には担保できなかったとしても、それには多少目をつむったとしても、国民主権のあらわれである国民審査の投票の機会の確保をより重視して認めたものが郵便等投票制度と言えると思います。

 では、次に、海外にいる在外邦人の国政選挙における在外選挙制度について見てみたいと思います。

 この場合、在外公館で投票するほか、郵便等投票も整備されており、どちらかを選択できるようになっております。在外邦人の在外選挙制度においても郵便等投票が認められた理由は何なのか。公正性の点で国内の限定的な郵便等投票制度よりも問題があるように思いますけれども、なぜこれを認めたのか、理由を伺います。

○大泉政府参考人 済みません。先ほどの国内の郵便投票でございますが、公正性を確保する観点から、例えば、事前登録が必要であるとか、郵便で投票用紙を送る際に本人の勢力下にきちっと送らなきゃいけない、あるいは、署名をきちっとしなければいけないなどの公正さの確保の観点があるということを申し添えたいと思います。

 それから、在外選挙につきまして郵便投票が認められている理由でございますが、国外においては在外公館投票と郵便等投票の制度が設けられております。在外公館から遠い地域に居住する選挙人は、投票の際、金銭的、時間的な負担がかかること等から、平成十五年の公選法の一部改正によりまして、全ての在外選挙人につきまして、在外公館投票だけでなく郵便投票を選択することができると規定されたことになっております。

○國重委員 まず、国内の郵便等投票、公正性の確保の手段をいろいろと講じている、これはわかります。ただ、私の言っているのは、公正性を完全にすることはできないんじゃないかと。やはりこれは、第三者の干渉する余地というのは排除できないでしょう。一般の投票所であれば投票干渉罪とかということでやられますけれども、それとはまた別だと思うんです。

 その上で、今、在外選挙制度で郵便等投票が認められている理由として、在外公館から離れている人たちとか、在外公館がないとかで投票できないとか、そういう人たちのことも鑑みて、金銭的、時間的負担を軽減する等の観点から、要は投票機会を確保するという観点で認めているものだと私は理解しました。

 ただ、在外邦人の在外選挙制度における郵便等投票制度については、国によって郵便事情が異なることから、日本から海外の在外邦人のもとへ、また在外邦人から日本への郵便に、かなりの時間がかかる国もあると思います。私も弁護士時代、ナイジェリアに郵便を送りましたけれども、全然届きませんでした。

 このようなことからすれば、国政選挙の在外選挙制度について郵便等投票制度を用意しても、事実上、選挙権の行使ができない在外邦人もいると思われますが、この点、どうですか。

○大泉政府参考人 在外選挙の在外投票における郵便投票についてのお尋ねがございました。

 郵便等投票の請求につきましてでございますけれども、法令上に始期の定めはございません。したがいまして、衆議院選挙について言えば、請求は解散よりも前から可能なこととなっております。

 市町村の選挙管理委員会は、投票用紙の請求があった場合には、衆議院の解散の場合には解散の日から、その日から投票用紙を発送するということによりまして、郵送等に係る手続に必要な期間は配慮しているということとなっております。

 ただし、投票日の投票閉鎖時刻までに指定された国内の投票所に返ってこない、届かないというような在外の投票もございます。在外等の郵便等の事情によるものでございますけれども、これにつきましては若干あるということと承知しております。

○國重委員 今、答弁いただきましたけれども、そうなんですね、完全ではないんですね。

 これは総務省の方の、「世界の国から」と書いてある、「通信文化」という、何か冊子ですかね。ここでも、総務省の職員の方が、ボツワナに行かれている方ですけれども、時期によっては普通郵便が全くとまってしまい、五週間分まとめて届いたときもあった、郵便は信用に値するサービスではない、EMSのような付加価値のついたサービスでさえ遅配することが大いにあるということで書かれていますので、やはり郵便等投票というのは全員が権利を行使できるものではないと思うんですね。

 これは、公平性を完全に担保できなかったとしても、国政選挙の重要性から、権利の行使の機会の確保、これもより重視したものだと私は捉えております。とすれば、同様に、在外邦人の国民審査においても郵便等投票の創設を検討してもいいんじゃないでしょうか。

○大泉政府参考人 お答え申し上げます。

 在外選挙の郵便等投票については先ほどのとおりでございますが、一方で、国民審査について郵便投票を認めるということになりますと、先ほど申しましたとおり、昨年の法改正によりまして、若干印刷が公示日より早まるというようなことになってございますが、それでも、投票用紙の調製というものは、やはり国民審査の実施が確定します衆議院の解散の日から始めるほかはないということでございまして、投票用紙の発送、送付等に要する期間等を考えますと、解散の日から選挙期日までの期間によってはなかなか難しい場合があるというようなことでございまして、投票期間がほとんど確保できない場合があるなど、技術的に困難な課題があるのではないかと考えております。

○國重委員 できない理由は言い始めたらたくさんあるんですけれども、在外審査制度の郵便等投票を認めた場合に、告示の翌日には投票用紙を送ることができるわけですね。

 そして、郵便等投票というのはどうなっているかというと、在外選挙人から市区町村の選挙管理委員会にまず投票用紙の請求をして、選管の方から在外選挙人に投票用紙の交付をして、また在外選挙人から選管の方に記入済み投票用紙の郵送をしますけれども、在外邦人からの投票用紙の請求に市区町村の選管が応じるのは、同選管にそれが投票日の四日前までに着いたときには応じるということになっているわけですね。これは、投票日の四日前までに請求を受ければ、投票用紙を在外邦人に、選挙人に郵送で交付して、在外邦人が投票用紙を投票日までに選管に送り届けることが可能な国があるからだということだと思います。

 このような事情からしても、在外邦人の国民審査における郵便等投票制度というのは、私は一考に値すると思います。また、繰り返しになりますけれども、現実的なものとして、記名式投票も検討に値すると思います。

 平成二十三年の東京地裁判決では、平成二十一年に実施された国民審査の時点で、通信手段が地球規模で目覚ましい発達を遂げていることをここで指摘して、立法不作為の重大な疑義があったと述べております。しかも、その国民審査から既に八年も経過をしております。

 国民審査については、冒頭の答弁にあったとおり、国民主権のあらわれ、極めて重要な意義がありますから、投票の権利行使の機会を確保できるよう最大限努力していかなければならないと思っております。国民審査は形骸化しているといった指摘もありますけれども、これは、より合理的な方法に改め制度を生かすとか、国民の判断資料をより提供して関心を高める、こういった方法をとらないといけない。それとこれとは別問題で、そもそも権利を行使するための手段がないというのは問題だと思っております。

 在外邦人が国民審査に参加するための制度を検討していただきたいと思いますけれども、奥野副大臣、どうでしょうか。

○奥野副大臣 今、國重さんからおっしゃっていただいたとおり、国民審査というのは、最高裁判所の裁判官がふさわしい人かどうかということを判断するという制度でありまして、国民主権の観点からも重要な意義を持つということは十二分に理解しているつもりであります。

 一方で、今、技術論をやっていただいたわけでありますが、技術的にはかなり難しいというのが今の状況であります。

 しかしながら、やはり、国民審査の重要性に鑑みて、我々としても、去年の法改正でいろいろな合理化をしているわけでありますけれども、もう一つ、私が実際に見たときに、韓国に行って、ICTが使われているのを見てきたわけでありますけれども、そういったことも含めて、投票しにくい状況下にある有権者の投票環境の向上方策として、ICTの活用を初めとしてどのような対応が可能であるかということを、省内に研究会を設けて今検討を始めたところであります。

 どうぞ、そういったことも含めて、お待ちいただきたいな、こんなところであります。どうぞよろしく。

○國重委員 どうかよろしくお願いいたします。

 以上で終わります。ありがとうございました。



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